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ICHIYAMA   *** 一山メガネ研究会 ***


 一山メガネの特徴



一山メガネの特徴


一山メガネというのは 一山ブリッジといって、鼻の側面ではなく鼻梁に乗るブリッジを持つメガネのことをいいます。戦前の金属枠には一山ブリッジがついており、いま普通に金属枠についている鼻当ては、戦後になってからのものです。
一山メガネには、下記のような長所と問題点があります。

長所

     


1)鼻当てが変形してしまうことがない

普通の金属フレームについているクリングスという足に、プラスチックのパッドがついたものだと、使っているうちに少しずつ押されたり、あるいは強い衝撃が加わって変形してしまうことがありますが、一山ブリッジにはそのような変形が生じてくることがありません。一山メガネには、常にレンズと眼の距離を一定に保ったままでメガネを使えるというメリットがあるわけです。


2)鼻の横にパッドが当たらない

鼻の横にパッドが当たるということがないので、そこに圧力が掛かることによるへこみや皮膚の色の変化などが生じる恐れがありません。

3)すっきりした外観

クリングスの金属足とパッドを持ったメガネよりも、全体の中で目立つ「中央部」がすっきりとした外観になります。
また、そのレトロ感を気に入って、愛好しているメガネユーザーのかたも少なくありません。



問題点


1)眼とレンズの間隔の問題

普通のパッドつきのメガネであれば、パッドの調整により眼とレンズの間隔(頂間距離といいます。)を長めにしたり短めにしたりの調整が出来るのですが、一山メガネではそれは無理です。
一山メガネでは、初めに眼とレンズの間隔がうまくいきそうなフレームを選ぶことが重要となります。
フレームのフロント部分全体が正面から見て上過ぎたり下過ぎたりした場合も、同様に一山メガネでは修正がほとんどできません。
なお、適切な頂間距離よりも長い場合にはどうにもならないのですが、少し短めの場合はブリッジキャップを付けて調製することができます。
一山メガネ研究会のオリジナルフレームは、どれにでもブリッジキャップを付けることができます。


   
     
一山メガネ研究会のShanoasにブリッジキャップ、ライトブラウンを装着
     
       
      裏側


     

ブリッジキャップは、グレー・クリア・ライトブラウンの3色展開です。 

     

  ニギリツブは、ほとんどの一山メガネに付けられるプラスチックパッドです。
  熱をくわえて握りつぶ(ニギリツブ)して固定するのでしっかり装着できます。
  グレー・クリア・薄茶マダラの3色展開です。


2)鼻梁の跡形の問題

掛けていた一山メガネを外した時に、一山ブリッジが乗っていた所には多少の跡形が残ります。その跡形は、メガネが重いほど強く残るので一山メガネは軽く仕上げることが望ましいです。
一山メガネ研究会のオリジナルフレームは、チタン製で軽いのですが、レンズを重くしないために玉型を小さめに作ってあります。
レンズで重くなってしまうことを防ぐために、レンズは比重が軽いプラスチックレンズを入れるのが良いです。



ichiyama

一山メガネ研究





『眼鏡処方の実際処方』
岡本隆博著


 

本会会員が運営する「日本眼鏡教育研究所」が全国の眼鏡技術者向けに書き下ろした技術教本。