<5> 所属団体 眼鏡技術者が
技術の勉強をするために
個人の資格で所属する団体はいろいろありますが、
その中で私が所属している2つをご紹介します。
【日本眼鏡技術研究会】
将来に眼鏡士が国家資格になるとしても、
この研究会に会費を払って所属していても有利になるということはまずありえません。
なぜなら、
この研究会は社団法人や財団法人のような公益法人ではなく、
単なる任意団体だからです。
ということは、
ここに入会して勉強している人は、
本気で勉強したいがためにこの研究会で勉強を していると言うことが
言えるのではないでしょうか。
【日本眼鏡学ソサエティー】
眼鏡学の確立を目指して設立された研究団体です。
ここも、日本眼鏡技術研究会と同様に任意団体ですが、
ここに所属している人はどちらかと言えば学究肌の人です。
上記のどちらかに所属している人なら、
技術レベルが高いと言える確率はかなりあります。
ただ、
これらに所属している人は我が国全体の眼鏡技術者の数%以下ですので、
ここに所属している人を捜すのは難しいです。
なお、日本眼鏡技術研究会は、
<6> 地域との融合度
ホームページで会員が経営する店をご紹介しています。
くわしくは
日本眼鏡技術研究会 http://www.ggm.jp/ngk/
をごらんください。
また、もちろんですが、
上記のどちらにも所属していなければ技術が低いと見なせるというわけで はありません。
たとえば、
社団法人・日本眼鏡技術者協会の会員の中にも
技術レベルが高い人は少なくありません。
しかし、この会の会員は数千人以上もいて、
そのすべての人が優秀かと言うと、そう とも言いきれません。
眼鏡技術者に関する我国のプライベートな資格においては、
そのほとんどの場合に資格を与えるときに眼鏡測定の実技試験をしていないという事実があり、
それは大きな問題点だと私は考えています。
結局、
多人数の技術者が持っている資格や多くが所属している所属団体などによっては、
その技術者のレベルの見当をつけるのはかなり難しいと言えます。
チェーン店の中には、
「スクラップ・アンド・ビルド政策」
ということで、
出店しても営業成績が予定通りに上がらなければ、
すぐに撤退するという傾向のある企業もあるようですが、
私ならそう いうところでは安心してメガネを買えません。
なぜなら、眼鏡は最終製造者は眼鏡店なので、
購入した眼鏡店でのアフターケアーが重要だからです。
(もっとも、
自分自身も全国各地に移り住むというかたの場合には
全国チェーンは好適かもしれません。
ただし、その場合でも、以前のデータを検索してくれるところと、そうでないところが あるようです。
中〜大規模チェーンの眼鏡店を利用される場合は、
それが可能かどうかを確認されるのもいいと思います)
また、地元で長年営業している店、というのは信用という点で一つの要素にはなります。
ただ、技術レベルという点では、営業年数は決定要素にはなりにくいでしょう。
<7> ひとつの判別方法
眼鏡の度数を決めるための検査に入れば、
ある程度の判別はできます。
それはどういう方法かと言いますと、
「オートレフという眼の度数を測る測定器に頼っている感じの店(測定者) は、あまり感心できない」
ということです。
たいていの店では、
眼の前にレンズを当てて、視力表を見せてレンズを変えながらよく見える度数を求めていくという作業
の前に、
「ではコンピュータで測って見ましょ う」
など言って、
まずオートレフという箱のようなものの中を覗かせて、
検査する人 がスイッチを入れてパッと眼の度数を出すということをやるわけです。
それで眼の度数をあらまし測定するわけです。
それはよいのですが、
そのときに次のような状況であれば、あまり感心できません。
・オートレフで測ればすぐにメガネに作る度数がわかるというような説明をする。
・オートレフで度数が出てこなければ、大変弱った感じになったり、それ以後の検査をせずに前のメガネの度のままで作ることを勧めたりする。
・オートレフで得た度数のままで、視力表を見せて視力がいくら出ているかだけを確認して、すぐにメガネの度数を決めにかかる。
・オートレフでの測定からメガネの度数を決めるまでの時間が非常に早い。ものの1〜2分くらいで決めてしまう。
上記のようなことがあれば私ならその店とはそこでさよならをします。
なお、前のメガネの度数がわかっているときには、
今回作るメガネの度数を求める場合にオートレフの検査は省略して、
視力表を見せて眼の前のレンズを変えていく検査から始めることもよくあります。
それはまったく問題はありません。
それから、オートレフはあくまで参考値を出すだけです。
それによって度数を得て からでも、
その後の検査で快適なメガネの度数を選ぶまではいくら何でも5分では済まないでしょう。
ただし、
顧客の希望もあって、やはり前眼鏡のとおりで作る、
という場合なら、早く決まることもありますが。
以上のようなことで、その店(測定者)のレベルがわかることもあります。
しかし、これはあくまで検査を受けてからのことで、
実際に検査を受けるまではこういうことはわかりません。
次のページ
その眼鏡店の価格の正当性は(続きその三)
へ行く