遠近両用レンズの由来
昔からある「老眼鏡」は、
遠くの物を見るときにはぼやけてしまうという、けっこう不便なメガネだったのです。
それゆえ、人によっては老眼鏡をいわゆる鼻メガネにして、下にずらして掛けて、
遠くはメガネの上から裸眼で見るという使い方をしていたわけです。
メガネが発明されたルネサンスのころから何百年間もの長い間、
老眼鏡はそのような使い方だったのですが、
いまから200年くらい前にアメリカのあの有名な
フランクリン(ベンジャミン・フランクリン)が、
メガネのレンズの上半分を遠くにピントを合わせたレンズとし、
下半分を近くにピントを合わせたレンズとする、
フランクリン型の遠近両用(二重焦点)メガネをつくりました。
それによって、老眼の人が遠くと近くをひとつのメガネで見ることが可能になったのです。
そして20世紀後半になってから、コンピュータの力も借りて、
遠くを見る度数から近くを見る度数に
連続的になだらかに度数が変化する累進レンズが、
フランスのメトナーズ博士によって発明され、
遠くや近くだけでなく、遠くとも近くとも言えない中途半端な距離のものでも
ハッキリと見ることができるようになりました。
それがいわゆる「さかいめのない遠近両用レンズ」です。
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遠近両用の眼鏡考
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