東京都西東京市・マイスターメガネ御中 稲垣俊幸様・田中裕之様
2014.9.21 岡本隆博
貴店のネットサイトは基本的にまじめな内容であり、
好感が持てるのですが、一部に疑問を感じたところがありますので、
ここにお尋ねします。
(質問の中の《 》内の文章は、
当該サイトから原文のまま引用したものです)
質問1
http://www.maistar.jp/features.html(2014.9.21現在)
のページに
《(3) 屈折検査 一般的に行われている検査です。
片目ずつの検査が主体になっています。
特に乱視の検査には時間をかけています。》
としてありますが、この記述の前後を見ても、
両眼開放屈折検査についての言及はありません。
単眼検査と両眼開放屈折検査では
球面度数だけではなく乱視度数や乱視軸も異なった結果が出て、
両眼開放屈折検査の方が日常視に近い値を得られる、
ということを貴殿はご存知でしょうか。
なお、そのことについての実例などについては
下記の拙著書に詳しく書いてあります。
『眼鏡処方の実際手法』
http://homepage1.nifty.com/EYETOPIA/books.html
* 参考までに
単眼検査と両眼開放屈折検査で、SやCの結果が
なぜ違ってくることがあるのかということについては、
基本的なことについては下記の拙著書の下巻に述べてありますが、
双方の検査で乱視に相違が出てくる場合の原因については、
調節状態の違いによる水晶体乱視の相違、瞳孔径の相違による、
(そのときの)角膜の屈折関与範囲の違い、回旋斜位のせい、
などがありえるわけです。
『よくわかる眼鏡講座』
http://homepage1.nifty.com/EYETOPIA/books.html
質問2
貴店では単眼検査で左右別の屈折度数を得たら、
そこから、その値で斜位などの両眼視機能の検査、
という順序でしょうか。
それとも、単眼検査のあとで両眼調節バランステストをされて、
さらに両眼調節緩解テストをして、両眼視による
屈折の完全矯正値を求められるのでしょうか。
質問3
貴店では乱視検査に力を入れているとのことですが、
乱視検査の方法としては、クロスシリンダー法のみでしょうか。
それとも、
A( )放射線視標も必ず見てもらう。
B( )放射線視表も見せることがある。
C( )放射線視標はめったに使わない。
D( )クロスシリンダーはめったに使わない。
質問4
上記の質問で、回答がBであれば、どんな場合に
放射線視標も見せるのでしょうか。
* なお、Bについては、私は最近下記の会のMLで
解説をしました。
眼鏡技術倶楽部 http://www.msopt.jp/mtcb/top.html
貴殿も、この会にお入りになりませんか?
質問5
このネットサイトのどこを見ても
貴店の店主(すなわち、責任者)の名前もわかりませんし、
SSS級の認定眼鏡士のかたの名前もわかりません。
たとえば、弁護士事務所のネットサイトで、有資格者の名前が
載っていないというのは考えられませんよね?
質問6
貴殿はSSS級の認定眼鏡士であるとのことですが、
http://www.megane-avail.com/skill/(2014.9.21現在)
によると、平成22年度ですでに
391名の人がSSS級になっているそうです。
いまならもっと多いでしょう。
しかし、貴店のサイトの
http://www.maistar.jp/access.html(2014.9.14現在)
には、《2009年9月にSSS級認定眼鏡士試験
(全国で一般試験合格者2名 累計11名)
に合格しました。》としてあり、
現在のSSS級の人の数が記載されていません。
現在これだけの人数にまで増えているのですから、
昔の少ない人数だけ書いておくのは、
一般読者に対して、誤解を与えるおそれが
あるのではないでしょうか。
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