名古屋市北区・戸田メガネ御中
戸田功様
2014.8.24            
ユーザー本位の眼鏡処方を推進する会
        岡本隆博  


貴店のホームページを拝見して、疑問に感じたことが
ありますので、ここに質問をさせていただきます。

http://www.megane10-01.com/toda/index.asp
(2014.8.24現在)

(下記の文中、《  》内の文は、当該サイトから
原文のまま引用したものです)

質問1
《メガネを作る際には眼科受診を》と書いておられ、
下記の日本眼科医会のネットサイトにリンクを
かけておられます。
http://www.gankaikai.or.jp/important/inspection.html
(2014.8.24現在)
このサイトの趣旨は、
「すぐに治療を要する眼疾患がある場合でも、
1.0の視力が出て、メガネ店ではわからない場合が有る。
だからメガネを作りたい人は必ず眼科へ行くべし」
というものです。
貴殿がもし、この主張に賛成なのであれば、貴店では
眼鏡処方は一切しなくて、眼科の処方箋のみでしか
メガネを作らないということに踏み切られるはずですが、
実際のところはどうなのでしょうか。

質問2
上記の質問の答えが「自店で測定処方をすることも多い」
ということであれば、貴店で眼鏡処方のための検眼を
したときに、その人を眼科に紹介すべきか否かの
振り分けを完璧にできて、治療を要する眼疾患の存在を
絶対に見落とすことが無いという自信がなくてはなりません。
眼科医ではない貴殿に、
なぜその自信(能力)があるのでしょうか。

質問3
貴店は愛知県の小売組合に所属しておられます。
その組合加盟店は、眼科が発行した眼鏡処方箋により
メガネを作って販売して、あとで見え方がまずくて、
眼科で再処方をした場合には、
レンズ入れ替えを店の負担で無料サービスする
ということにしてあると、このサイトにも明記
してあります。

眼科処方箋でメガネを作った場合に、
見え方が良くないというクレームが貴店に
来たとします。
それで、調べてみたら、
度数は良かったが作り方がまずかった、というのであれば、
当然ながら貴店の負担で作り直しをすべきですが、
SS級の認定眼鏡士である貴殿が、そのような
ミスをされることはまずないでしょう。
となると、眼科での再検眼(有料)が必要となります。

たとえば、処方された薬を薬局が販売して、
それが効かないで別の薬が処方されたという
場合に、薬局があとの薬の費用を負担した、
などということは聞いたことがないでしょう。
貴店は処方箋のとおりに作ったのであって、
なんの落ち度もないのに、なぜその費用を
眼科ではなくメガネ店が負担するのですか。

(貴殿は「眼鏡士」なのですから、「士」としての
プライドは当然お持ちですよね)

質問4
薬剤師は、医師の部下ではなく、独立した専門職です。
ですから、医師が発行した薬の処方箋の内容に
疑問を感じた場合には、その医師に対して疑義照会
というのをしますが、それは薬剤師の責務として法律
でも定められています。
貴殿は、たとえば処方箋を持ったお客さんが
「あそこの眼科の測定方法はいまいちだったので、
ここでもう一度測定してほしい」とおっしゃった
場合には、どうしますか。

1(  )  もう一度眼科へ行ってもらう。
     1-1(  )  同じ眼科へ行ってもらう。
     1-2(  )  違う眼科へ行ってもらう。
2(  ) その処方箋の度数で作る。
3(  ) その処方箋の度数が妥当かどうかを
     調べるために、自店で屈折測定する。
4(  ) その処方箋を発行した医師に、顧客の
     要望を伝えて、医師の答えを聞く。

質問5
もしも、愛知の小売組合における、眼科医会との提携
による処方箋無料補償制度は「ユーザーの負担を軽くするために」
という大義名分を掲げたものなのでしょうけれど、

 ● 眼科処方箋の度数については、その処方度数で良いと言う
意思表示などは関係なく度数決定がなされる小さいお子さんの
メガネ、などの例外を除いて、測定処方者(眼科)と、
装用テストで「この度数で良い」と言った患者との共同責任
だといえるので、メガネ店が全面的にその補償をするという
のはおかしい。

 ● メガネ店によるレンズ補償は理屈に合わないことは
眼科も組合メガネ店もわかってはいるのだが、
 眼科の言い分
「眼科で処方したメガネの具合が悪くて再検査再処方をしたときに、
眼科ではレンズの弁償などしたくない。
だから、買ったメガネ屋が組合員でなければ、
電話で無料のレンズ入れ替えを頼まないといけないが、
眼科がそんなことはするのはイヤだ。
その点、組合の店なら、無料補償が「制度」として有るのだから
そんな面倒なことをしなくてもすむ。
だから眼科処方でのメガネ購入は組合加盟の店を
強力に勧める。『この表に載っている店へ行かないと、あとあと
何かあっても責任は取れませんよ』と言って」
 
 ●メガネ店の思惑
「処方箋によるメガネ購入客に組合員以外の店へ
行かれてしまったら、自店は一銭の儲けにもならない。
逆に、自店で買ってもらえれば、一度くらいレンズの
入れ替えを無料でしても、まだ利益は残る。
それに眼科での度数の再処方はそんなにしょっちゅう
あることでもないし……」

……とまあ、こういうことなのでしょうか?

質問6
この制度はユーザーにとっても
「愛知県の眼科での眼鏡処方は、組合員の店でメガネを作れば、
再検眼処方によるレンズ入れ替えは無料でしてもらえるので安心」
というメリットがある、と
貴殿はおっしゃりたいのかもしれません。
しかし、眼科での再検眼は無料ではありませんよね。
そして、眼科での眼鏡処方の技術レベルと、組合員メガネ店での
そのレベルを比べると、後者の方が上ですよね。
(ただし、メガネ店の人間が眼科へ行って測定処方を
する場合は、そうでもないでしょうが)
であれば、当方がネットサイト「ユーザー本位の眼鏡処方を推進する会」
http://www.ggm.jp/ugs/
で主張しているように、愛知県の眼科では
調節まひ剤を使った検査を必要としない
普通の眼鏡処方は、はじめから眼科ではやらずに、
組合員のメガネ店を一覧紹介する、というふうにしたほうが、
ユーザーにも、眼科にも、組合員にも
「良きこと」なのではないでしょうか。

質問7
もしも、あくまでも眼科で眼鏡処方を続けるというのであれば、
低所得の人や、ファッションにうるさい人のためにも、
メガネ購入店の選択は患者さんの自由に任せるべきで、
もし再検眼再処方があったのなら、そのレンズ代金は
眼科の負担か、患者との折半にするか、

あるいは、眼鏡処方は医療である、という立場を貫くのなら、
薬のように考えて、医師がそんなやり直しのレンズ代金のことなど
斟酌する必要はないと割り切ればよいのではなりませんか。
そうしたら、メガネ屋に電話で無料のレンズ入れなおしを
頼んだりすることも不要となります。

たとえば、抗がん剤など、かなり高額ですが、
それが効かなかったから別の抗がん剤に換える、
という場合に医療機関が弁償などしませんよね。

薬には不要な「費用の弁済」が、なぜメガネには
必要となるのでしょうか。

質問8
眼科処方で作ったメガネの見え方について苦情が来た場合に、
加工や調整状態に問題がなければ、原因は度数にあると
いうことになりますが、その場合、貴店ではどうされますか。

A(  ) 必ず眼科へ行ってもらう。
B(  ) 場合によっては店で測定して、もっとよさそうな
      度数のレンズに入れ替えることもある。

質問9
上記質問で回答がもしAであれば、その理由は
下記のうちどれでしょうか。(複数選択可)

C(  ) また診察料を払ってもらうのが気の毒。
D(  ) 眼科の再検眼で解決するのが難しそう。
E(  ) その他(                   )

質問10
眼科処方でメガネを作った場合に、その出来上がり具合の
検査だけのために、その眼科へ行くというかたが
おられます。
それについて貴殿はどう思われますか。

F(  ) 自店ではちゃんと作ってあるのだから、そんな
     検査は不要だ。診察料の無駄使いになると
     思うから、釈然としない。
G(  ) 愛知県の眼科医会とメガネの組合との取り決めで、
     組合員の店でメガネを作った場合には、患者さんに
     対して、そんな検査だけのための来院はさせないという
     ことにしてある。
H(  )その他(                          )

質問11
質問5で紹介したサイトの中の記事
「薬剤師と眼鏡士を比べてみると」
http://www.ggm.jp/ugs/taidan.html
をお読みいただいての、ご感想があれば、
お聞かせいただければ幸いです。

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なお、質問3以下については、
愛知県眼鏡小売商共同組合のトップである
平岩幸一氏が、貴殿に代わって
お答えになることも歓迎します。

なお、この質問は、平岩氏と、
愛知県の眼科医会会長の安間哲史氏
にも、直接紹介しました。

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