東京都渋谷区・(株)ジェイアイエヌ様
東京都渋谷区・(株)ジェイアイエヌ様 ジンズ様 田中仁社長様 2012.7.10 眼鏡公正広告協会 岡本隆博 謹んで質問をさせていただきます。 まず、貴社の全国各店で2012年の6月まで販売しておられました、 度なしのJINSPCレンズについてお尋ねいたします。 このレンズを使ったPC用グラス(貴店にて販売されたもの)に 添付されていた説明書(小型で折りたたみ式のもの)によりますと、 このレンズは(引用はじめ)イタリアの大手メーカー、インターキャスト社 との共同開発で生まれた高性能レンズ「NXT」を使用(引用終わり)とのことですが、 レンズ素材としてのNXTはかなり以前からあったもので、NXTの素材それ自体を 貴社とインターキャスト社とで共同開発されたということではないですね。(質問1) では、NXTにおける今回のカラーリング(色調)を、インターキャスト社と共同で 研究開発されたということでしょうか。(質問2) それであれば、このPCレンズについての製法特許等の知的財産権は、 両社で共同で持っておられるのでしょうか。 それとも、このPCレンズ独自の知的財産権はないのでしょうか。 それについての説明がないので、お尋ねします。(質問3) このレンズは好評でヒット商品だそうですが、せっかく苦労して開発されて ヒット作した商品なのに、なぜ製造発売が短期間で終了してしまったのでしょうか。(質問4) その説明書に当該レンズの分光透過率曲線が載っていまして、 そこに説明文が添えてあります。 (引用はじめ)人間の眼が識別しにくい(2)と(3)の2か所の領域を選別して カットすることで視認性を高め、自然な色をゆがめることなく、快適な視界を保ちます。(引用終わり) この場合の(2)は波長500nm付近、(3)は590nm付近ですが、その二か所において 「人間の眼が識別しにくい」ということの意味がわかりません。 その二つの波長の光の色調はかなり違いますので、それらどうしを識別しにくい ということはないはずですが、もし、その二つの色どうしを識別しにくいのであれば、 それらの双方の光を減らして暗くするとよけいに識別しにくくなりそうです。 ですので、そういうことではないと思うのですが、では、 (2)の光は何との識別がしにくく、(3)の光は何との識別がしにくいのでしょうか。(質問5) その説明書に(引用初め)ブルーライトを抑えるだけでは、サングラスのように視界が暗くなり、 色のバランスが崩れてしまいます。JINSPCのレンズは、独自のLMT(光マネージメント)を 駆使して、光をコントロールし、視認性を高めます。(引用終わり)としてありますが、 ブルーカラーだけでなくブルーカラー以外の光をも抑える場合よりも、 ブルーカラーだけを抑える方が、 ブルーカラーのカットの程度が同じとしますと、 全体的な減光率は少な目で済むので、 視界が暗くなる度合いはましになるのではないでしょうか。(質問6) この説明書に掲載の分光透過率曲線を見ますと、600nmよりも波長が長い光に対しては カット率が普通の無色レンズと同等で10%程度ですので、 このレンズを通してものを見た場合の色のバランスは変わるのではないでしょうか。 (実際にPC画面を見ますと、やや茶色っぽく見えます)(質問7) このレンズは「PC」という名前がつけてあるくらいですから、 パソコンの液晶画面の光に対して用いることを狙いとしたものでしょう。 それで、貴社の公式サイト http://www.jins-jp.com/jins-pc/bluelight/(2012.7.10現在) に掲載のグラフによると、PC画面から出ているエネルギーの強い光は、 460nmあたりに最も強いエネルギーのピークがあり、 次には540nmあたりにやや強いエネルギーのピークがあるのですが、 それに対して、上記の貴社のPCレンズは、最もよく減光する波長は 500nmと590nm付近であり、どちらも約40%程度のカット率で、 肝心の460nmでは20%強、540nmでは10数%のカット率となっています。 当該レンズでは、なぜ、こういうカット率の組み合わせになっているのでしょうか。(質問8) 当該レンズにおける500nmと590nmにおける局所的で急な減光率は、 具体的にどういう意義効果を持つのでしょうか。(質問9) 「自然な色をゆがめることなく」としてありますが、 どの波長の光も同等の率で減光するものが、 もっとも自然の色の通りに見えるのであり、 特定の波長の光をほかの波長の光よりも多めに減らすと、 それを通して見るものの色調はそれに応じた変化をするのではないでしょうか(質問10) 当該レンズを通してPC画面を見ますと、わずかに茶色っぽく見えます。 見続けているとだんだんそれは気にならなくなってはきますが、 このレンズで見ない状態と比較しますと、やはり、色合いが違います。 それでも「自然な色をゆがめることなく」と言えるのでしょうか。(質問11) では次に、2012年の7月に発売となった、貴社の新しいPCレンズについて お尋ねをいたします。 私は先般以来青色カットの啓蒙に大いに貢献された貴社の 新しい度つきの青色カットレンズに大いに期待をしておりました。 その貴社が新しく更新された公式サイトに、 新しい青色カットの2種類のレンズの分光透過率曲線が示してあります。 http://www.jins-jp.com/functional/pc_custom.html(2012.7.10現在) その2種のうちの、ライトブラウンレンズについてお尋ねします。 このレンズは、ブルーライトを約40%減光するそうですが、 ブルーライトではない、500nmから700nmの光も、 20%弱から10%弱、すなわち平均で10数%の減光をします。 そうすると、明順応眼がよく明かるさを感じるところの、 いわゆる比視感度が最高である555nm付近の光も10数%減らしてしまい、 見るもの全体に暗さを感じさせてしまいそうです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E8%A6%96%E6%84%9F%E5%BA%A6 色調に工夫をして、たとえばもう少しオレンジや黄色を入れるなどして、 500nm以下の領域のカット率はこの程度以上としつつ、 500〜700nmあたりのカット率をもう少し少なくするということは できなかったのでしょうか。(質問12) +++++++++++++++++++++++++++++ (参考) たとえば、東海光学のCCPのACカラー(黄色)は、 600nmのカット率は11%で当該レンズよりもやや少ないにもかかわらず、 450nmでは70%程度の減光をしています。 また、特に青色カットをうたっているのではないところの、 業界の共通カラーであるニューアリアーテのアースブラウン15%は、 450nmではカット率が約20%で、当該レンズよりもやや劣りますが、 600nmでは当該レンズのカット率13%に対し、 アースブラウン15では約9%程度ですんでおり、 650nmでは当該レンズのカット率約12%に対し、 同様に約5%程度ですんでいます。 ++++++++++++++++++++++++++++++++ それから、 このレンズは、貴社の公式HPによりますと、 (引用はじめ)毎日、眼の疲れを感じている(引用終わり)人におすすめとの ことですが、それは下記のどちらのことを意味するのでしょうか。(質問13) (A)このレンズの使用により、眼精疲労の軽減または解消が必ずある。 (B)このレンズの使用により、眼精疲労の軽減または解消の蓋然性がある。 上記の(A)か(B)かのどちらかの意味であろうと推察しますが、 どちらにしても、そのエビデンスがあるのでしょうか。(質問14) 特に、 このレンズよりも以前からある別のブラウンカラーのレンズで このレンズと濃度がほぼ同等のもの、 との比較データがあるのでしょうか。(質問15) +++++++++++++++++++++++++++ (参考) 井手先生が先般なさいました臨床試験については、 私はすでにこのサイトの別記事にて井手先生に公開質問で 疑問を呈上しておりますし、 しかも、その時の試料レンズは、今回の新製品のライトブラウンレンズとは 違うもののはずです。 :::::::::::::::::::::::::::::::: |
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